2017年2月4日 霧島韓国岳から桜島,開聞岳,薩摩硫黄島が見えました
平成29年(2017)2月4日(土) えびの高原から韓国岳(からくにだけ)に登りました。
平成28年12月12日に 硫黄山の噴火警戒レベルが「2(火口周辺規制)火口から1Km立入規制」になり,えびの高原からは直接,韓国岳への登山が出来ませんでしたが,
平成29年1月13日に,硫黄山の噴火警戒レベルが「1(活火山であることに留意)」へ引き下げられ,硫黄山から1Kmの範囲の立入規制が解除されので,えびの高原から登ることが出来ました。
えびの高原からは直接,韓国岳へは1時間15分ほどで楽です。
2月4日,天気は曇りで,眺望は期待しないで登ったら,思いがけず,韓国岳頂上から桜島,開聞岳に加え,薩摩硫黄島まで「南九州の火山フロント」を見ることが出来ました。
138Km先の硫黄島を確認できたのは初めてのことです。
まずは,いつもの高千穂峰の絶景。(手前から獅子戸岳,新燃岳,高千穂峰)
新燃岳(しんもえだけ)は,2011年1月から噴火しましたが,活動が落ち着いてきました。
火口からの蒸気は,まだありますが,近いうちに噴火警戒レベルが「1(活火山であることに留意)」に引き下げられる見込みらしいです。
噴火警戒レベルが「1(活火山であることに留意)」になれば,新燃岳に行けるわけですが,
登山道が火山灰に埋もれてしまってます。
獅子戸岳から新燃岳火口縁を半周する韓国岳からの縦走路を通れるようになるには,火山灰で埋もれた登山道を整備する必要があるので,簡単ではなさそうです。
韓国岳の巨大な火口には,吸い込まれそうです。
韓国岳頂上から南側には,眼下の大浪池から桜島,開聞岳まで見えました。
韓国岳(標高1,700m)から南西側に火山が並んでいます。
火口湖の大浪池,その先に錦江湾(鹿児島湾,3万年前の噴火で南九州にシラス台地を作った姶良カルデラ),
桜島(標高1,117m,姶良カルデラの南縁にできた火山,韓国岳から43Km),
桜島の左奥に開聞岳(924m,歴史時代では874年及び885年に噴火している火山,同90Km) です。
薩摩富士と呼ばれる開聞岳は,きれいな山容です。韓国岳から開聞岳は時々見えますが,こんなにくっきり見えるのは初めてでした。
目を凝らすと桜島と開聞岳の間におぼろげに山が見えてます。
噴煙のある山があります。
薩摩硫黄島(さつまいおうじま,標高704m,韓国岳から140Km)です。
7300年前の噴火で南九州の縄文文化を絶滅させた鬼界カルデラの北縁にできた火山です。(鬼界カルデラの火砕流・火山灰で南九州の縄文文化が埋もれました。)
奄美大島の近くの喜界島(白ゴマの産地)とは,別です。「鬼界」と「喜界」,鬼と喜です。
鬼界カルデラの噴火の火山灰はアカホヤ火山灰と呼ばれます。
霧島ジオパーク推進協議会のHPからの図・説明です。
【火山の列】
霧島の南側には,巨大なカルデラを含む多くの火山が列をなしており,これら南九州の火山フロントを一望できます。
【火山が並ぶ理由】
日本は4つのプレートがぶつかり合うところにあります。
九州の東側では,フィリピン海プレートがユーラシアプレートを押し込みながら沈み込んでいます。
沈み込んだプレートから水が供給されると岩石の溶ける温度が下がり,岩石が溶けてマグマが発生します。
このマグマが発生するところが地表から深さ100Kmぐらいのところで一定しているため,
プレートの境界とおおよそ平行に火山の列が出来ます。
この火山列ののうち,もっとも東の火山を結んだ線を「火山フロント」とよびます。
霧島ジオパーク推進協議会HPからの説明・図は以上です。
韓国岳からは,北北西に雲仙普賢岳(標高1,483m,韓国岳から106Km)も見えました。
韓国岳から普賢岳は見える日は,よくありますが,こんなに,はっきり大きく見えたのは初めてです。
北北東に見える市房山(1,721m,韓国岳から48Km)は,だいたい,いつも見えます。
市房山の左に祖母山,右に傾山が見えているかも?
この日は,曇り空で,気温が上がらず,蒸気が上がらなかったため,遠くの山やまが大きく見えました。
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